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(No.5987)ジョー・ウォルトン「英雄たちの朝」「暗殺のハムレット」/薬丸岳「死命」「誓約」

2017.09.29 (Fri)


(オレガノ・ケントビューティー:咲終わりの美:ベランダ)

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(ブルースター:まだ元気があります。そろそろ種子が開く頃:公園)

さわやかな青空がうれしい朝です。
耳の閉塞感は、耳鼻科で血行を良くする薬で軽くなりました。治療薬ではないので、どうなるでしょう。原因はストレスと言われては、改善するのは無理でしょう。
歌のレッスンも、ボイストレーニングもオペラのアリアの初歩曲が並びます。新曲の指示があり、譜読みと原語読みを先に進めて準備しなければと、つい必死になる困った性格です。

今回は4作です。
ジョー・ウォルトン「英雄たちの朝」
「暗殺のハムレット」
薬丸岳「死命」
「誓約」

「英雄たちの朝」ファージング・セット13部作でした。第二次大戦でナチスと手を結ぶ道を選んだイギリス。和平へ導いた政治派閥「ファージング・セット」は、国家権力の中枢にあった。派閥の中心人物の邸宅でパーティーが催された翌朝、下院議員の変死体が発見される。捜査にのり出したスコットランドヤードのカーマイケル警部補は、ユダヤ人差別の壁に阻まれる。

世相が次第にファシズムに染まって行く漠然とした違和感。大きな権力によって人種差別、階級社会、同性愛蔑視など個人の尊厳と自由が奪われて行くじわじわとした焦燥感。けれど個人の立場での限界に絶望しそうになります。真実も法律もねじ曲げる強大な権力に屈する、カーマイケル警部補の秘かな決意が希望でした。

「暗殺のハムレット」ファージング・セットⅡ政府が強大な権限を得たことによって、国民生活は徐々に圧迫されつつあった。そんな折、ロンドン郊外の女優宅で爆発事件が発生する。この事件は、ひそかに進行する一大計画の一端であった。カーマイケル警部補の捜査は進むが・・。旧家から飛び出して舞台女優になったヴァイオラ。ヴァイオラが男女の配役を逆転させた芝居「ハムレット」の主役をオファーされ、舞台成功へと敬子を重ねる。厳重警備の中、総統が感激に来ると情報が入る。旧家の妹から絶対拒否できない、とんでもない難題を押し付けられる。

カーマイケル警部補のプライベートの葛藤も描かれ、人間味を感じさせます。だからこそ、仕事の立場を利用してのユダヤ人や罪のない人々の逃亡支援を続けているのでしょう。自由のないヴァイオラが羽ばたけるはずの舞台で、苦渋の決断は潔いです。犯人を逮捕しなければ、元の世界に戻れたのか。カーマイケル警部補の最後の思いは、3部作最終作へと続きます。

「死命」信一は若くしてデイトレードで成功しながら、自身を突き動かす女性への殺人衝動に悩む。信一は余命僅かと宣告され、欲望に忠実に生きることを決意する。それは連続殺人の始まりだった。元恋人の澄乃との皮肉な再会。殺人犯逮捕に執念を燃やす蒼井刑事にも同じ病が襲いかかり、なぜ自らの命を削ってまで殺人犯逮捕に執念を燃やすのか、新人の矢部は必死に先輩の背中を追いかける。

抑えられない殺人衝動と、地道な刑事の捜査と、取り巻く人間たちの生い立ちにまで言及しキャラを立ち上げて行きます。ある意味では恐いもの見たさで、最後まで読まされます。ラストの小さな刑事の嘘が、犯人にくさびを打ち込みました。

「誓約」落合と一緒にバーを経営する向井は、家庭にも恵まれ真っ当に暮らしていた。向井の元に、「あの男たちは刑務所から出ています」という一通の手紙が届く。送り主はもう亡くなっているはず。過去に整形し新戸籍を作った向井は、その費用を娘を殺された母親から借りていた。条件は、娘の殺人犯2人を殺害することだった。警察にも家族にも相談できない向井は、姿の見えない脅迫者に一人立ち向かう。

消したい過去をもつ男の焦りと恐怖が、周囲の人間不信に陥りそうになります。すべてを妻や警察に告白し、逃れたいとも考えますが間近で監視されているようでそれもできません。途中で犯人が想像できてしまいますが、ラストに希望を残す薬丸氏の作品はおもしろいのは確かです。一気読みさせます。ただこれで読み納めにしようと思います。子どもの劣悪な環境が、どれほどひどいのか。いまの社会の縮図が少しつらく感じます。

「Book」読書日記は作家ごとの感想です。よかったらどうぞ〜♪
09:45  |   |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

(No.5986) 五輪シーズン初戦 世界新記録と悔しさと

2017.09.25 (Mon)

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(トラデスカンチア・シラモンタナ:鉢植えで16年最長記録の花は、ピンク:ベランダ)


(ショート:ショパン=バラード第一番:世界新記録の演技)写真はお借りしました。

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(フリー:SEIMEI=ジャンプの抜けが響き2位に)

羽生結弦選手。フィギュアスケート五輪シーズン初戦・オータムクラシック戦(モントリオール)が終わりました。
膝の痛みで10日リンクに立てず、4回転ループ回避でほぼぶっつけ本番に近い試合でした。通常であれば欠場してもおかしくない状態だったのです。
SPは完璧な演技でループをサルコーに変え、4T+3Tを後半に持って行きタノにし、世界記録更新の112.72です。
FSは4回転が体にしみついているゆづくんにとって、3回転ルッツは7年ぶりのジャンプで1回転に抜けました。リカバリしようと思考がぐちゃぐちゃになったと言いつつ、ステップ、スピンなどのエレメンツは最後まで丁寧にこなしました。4T+3Tも、ハイドロもかっこよかったです。転倒もあり155.52。合計268.24で、ハビエルに継ぐ2位に終わりました。カナダの大会はなかなか金メダルを取らせてはくれないようです。

GPロシア杯から平昌五輪まで、膝を治してピークをうまく調整できますように。ファンレターへのお返事レターが、たくさんの方に届けられたそうです。どれほどの労力を使ったことでしょう。ANAコックピットで機長席の写真は、五輪行きのジェットです。乱気流に自ら突っ込む機長に、しっかりファンは付いていきますよ。
10:07  |  スポーツ  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

(No.5985)ジョー・ウォルトン「バッキンガムの光芒」/キャリー・パテル「墓標都市」/薬丸岳「その鏡は嘘をつく」

2017.09.17 (Sun)


(マンデビラ:青空に上って行きたい:浜松の公園)

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(アゲラタム:白もきれい:浜松の公園)

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(黄花コスモス:オレンジが鮮やか過ぎて:浜松の公園)

旅行から戻り、ようやく落ち着きました。
今回は3作です。
ジョー・ウォルトン「バッキンガムの光芒」ファージング・セットⅢ
キャリー・パテル「墓標都市」
薬丸岳「その鏡は嘘をつく」

「バッキンガムの光芒」ファージング・セットⅢソ連が消滅し、大戦がナチスの勝利に終わった1960年、ファシスト政治が定着したイギリス。イギリス版ゲシュタポ・監視隊の隊長カーマイケルに育てられた養女エルヴィラは、社交界デビューと大学進学に思いを馳せる日々を過ごしていた。裏でカーマイクルは監視隊の地位を利用し、無実のユダヤ人たちを国外に逃亡させる非合法組織を束ねていた。しかしエルヴィラたちの人生は、ファシストのパレードを見物に行ったことで大きく変わってしまう。

古き社交界の会話が聞こえてきそうな描写と、カーマイクルの隠れた仕事との落差が、エルヴィラ逮捕で現実に繋ぎ合わされました。カーマイクルの表の仕事の立場とエルヴィラへの対処、後半のエルヴィラの果敢に立ち向かう姿がなかなかです。多少うまくいき過ぎ感はありますが、読ませてくれました。

「墓標都市」旧文明の崩壊から数百年。多くの人々は地上を厭い、巨大な地下都市国家に暮らしていた。その一つ、ヴィクトリア朝風の階級社会が栄えるリコレッタでは、旧文明の知識は重大なタブーである。そんな中「プロメテウス」なる極秘計画に関わる歴史学者が殺された。女性捜査官マローンの活動は、なぜか上層部から妨害を受ける。そして貴族社会の裏側に出入りする洗濯娘ジェーンも、謎の男アルノーと出会って事件に巻き込まれてゆく。

舞台設定が特別な機能をしていません。中世の階級社会の物語として読みました。古風な殺人事件捜査。社交界デビューの準備をするジェーンと友人。クーデターの混乱で頭の良さを発揮し、生き延びるジェーンができすぎていますがご愛嬌。査官マローンのキレのなさと、利己主義な行動にはがっかりします。

「その鏡は嘘をつく」鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。東池袋署の刑事・夏目は同日現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていた。医師になることを親に強制されていながら、浪人になり希望を失った幹夫はヤケになっていた。予備校女性講師峰岸だけには相談していた。

薬丸氏の作品は、妙に中毒性があります。読み出すと止まらず、やや都合の良過ぎる設定や展開も気にせず、物語に浸っていたくなります。真犯人の周囲の人間関係の複雑さと、残虐性を見せつつ、それでもラストにひと雫の希望を明かりを残すからでしょうか。

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09:17  |   |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

(No.5984)  旅先の花たち

2017.09.14 (Thu)

旅行で出会ったお花たちです。

(コモレビソウ:1cmほどの淡い黄色がはかない♪ ネーミングがすてき:浜松からベランダへ)

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(クラッスラー・クーペリー:3mmの極小花。けなげ。つい守ってみたくなる:浜松からベランダへ)

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(オオケタデ:数年ぶりの再会でした。揺れ揺れのカメラ泣かせ:岐阜のお庭)

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(センニチコウ・ファイアーワークス:たくさんあるときれいですね:浜松の公園)

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(ハツユキカズラ:庭先のささやかさと違い、圧倒されました:浜松の公園)

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(アベリア・エドワードゴーチャ:日射しを燦々とあびた垣根:浜松の公園)
08:46  |   |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

(No.5983)  豊橋手筒花火大会&豪華ランチツアー

2017.09.12 (Tue)


(マンデビラ:浜松海岸の抜けるような青空と暑さ。さわやかな花:公園)

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(豊橋手筒花火大会:10本以上の火の粉を吹き上げる、勇壮な花火:愛知県)

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一人旅ツアーで豊橋手筒花火大会を観てきました。
2時間半に及ぶプログラムは、ステージでの太鼓もあり、楽しませたいという配慮の行き届いた花火大会でした。火の粉を散らす花火を手で抱えるのは、すごい迫力です。横に飛ばす花火や、写真を撮れなかった風車仕掛けもきれいでした。打ち上げ花火も交えて、いつまでも浸っていたかったです。のり巻き弁当を食べながらのイス席観覧でした。

途中から雨になり、雨具を移動バスの中に置いてきたのが悔やまれます。確率0%雨予報が局所的に外れました。タオルハンカチとジーンズジャケットでしのぎました。中止にならず最後まで、後半は花火の間を詰めて駆け足運営です。
広々としたホテルで、衣類はコインランドリーで乾燥させました。

浜松のフラワーパークは、ほぼ花屋さんに並ぶ花だけの構成で少し残念です。売店で「コモレビソウ」「クラッスラー・クーペリー」の苗をゲット、ベランダにお持ち帰りです。写真はのちほどupします。
陶磁器の常滑急須は、深い渋緑と黄土色の縞入りです。あときれいな青磁器の小皿を数枚、ゲットしました。人間国宝の方の作ったお茶碗で、お抹茶をいただきました。美味しゅうございました。

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(苔の美しいお庭:「八勝館」)
⇒⇒「八勝館」⇦⇦
2日目のランチは名古屋の「八勝館」という旧旅館で、現在は料亭でいただきました。涼しげな水色の和服の女将と中居さんのお出迎えで、豪華な懐石料理でした。ウニ、カニ、海老、松茸、鰻、鰆(サワラ)、鱚(キス)、金目鯛、鱧(ハモ)、咽黒、栗、茸などなど。お味噌汁は赤味噌でスルーしました。
1週間分の食事をした気分でした。苔の美しい庭園と、旧家の造りを堪能しました。こちらの写真ものちほど。

新幹線とバスでのツアーは、ベテランのツアーコンダクターで充分楽しめました。
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