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(No.3390)  劇団文化座『大つごもり』 原作:樋口一葉 

2010.10.18 (Mon)



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劇団文化座 『大つごもり』
原作:樋口一葉 脚色:久保田万太郎 演出:原田一樹
会場:劇団文化座アトリエ

明治の中頃、東京は芝白金台町の地主である山村嘉兵衛宅の大晦日の一日。下女のみね(水原葵)が台所で忙しく働いている。そこに、奥様に借金のお願いをしてくれていた返事を聞きたいと、叔母の息子が使いに現れる。だがみねはまだ奥様から承諾をもらっていなかった。そして慌ただしい中、遊び人で嘉兵衛の長男(皆川和彦)がふらりと帰ってくる。

小さなアトリエで間近に見る演劇は、息づかいも聞こえそうな空間です。井戸や台所、下駄の鼻緒のすげ替えなどの小道具が、時代を感じさせ一気に引き込まれます。奥様役の年期の入った演技が、貫禄です。けなげな下働きのみねが、情に揺らぎ、でき心でお金を盗んでしまうという辺りが、もう少し細やかさがほしかった気がします。良心の呵責に苛まれる表現が、いまひとつ伝わらなかったのが残念な感じでした。若手育成とうたっているので、これからに期待です。

樋口一葉の作品を読んだのは、中学生の頃だったでしょうか。そのときには見えなかった、大人の事情や心理を理解できると、違った作品のように思えます。10数年ぶりの演劇鑑賞でした。生身の人間の演技のパワーに、圧倒される感じでした。

姉と故郷の言葉で話し、食事をして一緒に床に就くのがこんなにうれしいとは、やはり故郷が恋しくなっていたということかも知れませんね。

(写真;コウヤボウキ=高野箒:枯れ葉色の秋に、淡いサーモン・ピンクのリボンがすてきです:植物園)
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