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(No.3961)  池上永一「統ばる島」/ほしおさなえ「天の前庭」

2011.09.18 (Sun)



暑いですね。
残暑というより、33度の真夏日復活の気温です。それでも吹く風はいくらかひんやりして、日の入りが早い分夕方の気温の下がり方が早くなりました。草むらから聞こえる秋の虫の音が、季節感を出しています。

先週の2作。
池上永一「統ばる島」
ほしおさなえ「天の前庭」


池上さん。初期の頃の1作を読んだだけでした。すっかり安定した作家になっていました。ちょうど西表島に行ってきた後だったので、興味深く読みました。八重山諸島の八つの島々にはそれぞれ異なる物語があります。島に息づく伝統と神との繋がり、異世界、不思議な力。古語となった島の言葉での歌や祈りが入り、島の特有の空気を作り出しています。8章の物語がラストでゆるゆるとまとまる辺りが、南国の島の余韻を感じさせます。現実に起きそうな、そして特別な島なのだという読後感が心に残ります。

ほしおさん。自動車事故で家族を失い、柚乃は意識不明のまま九年間眠り続け、奇跡的に目覚めたときすべての記憶を失っています。仲のいい友人の記憶もなく、柚乃は パソコンに残された「自分」の日記を記憶として取り込もうとします。その頃高校の工事現場で、女性の白骨死体と柚乃と仲のいい4人の記念のペンが発見されます。
複雑な時系列を器用に使いながら「記憶」というものの曖昧さを、認識させられます。生きていることのアイデンティティを求めている姿が、いいですね。ミステリでありSFであり、という立ち位置の微妙さがおもしろいです。

「Book」読書日記に、感想をアップしましたので、見てくださいね~♪

(写真:ツリガネニンジン=釣鐘人参:秋の花のひとつです。パープルが多い中、白がきれいです:公園)
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