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(No.4052)  ニック・ピゾラット「逃亡のガルヴェストン」/安藤モモ子「0.5ミリ」/永嶋恵美「白銀の鉄路」/ヒキタクニオ「凶気の桜」

2012.01.09 (Mon)



冬晴れの空は気持ちのいいブルーです。気温は低いけれど、湿度が20%しかない「乾燥注意報」が3週間続いています。洗濯物はよく乾きますね。

先週の4作。
ニック・ピゾラット「逃亡のガルヴェストン」
安藤モモ子「0.5ミリ」
永嶋恵美「白銀の鉄路」
ヒキタクニオ「凶気の桜」


ピゾラット。ダークな世界です。ガンの宣告をされた直後からボスから追われることになります。成り行きで金に困って売春をしていた家出娘のロッキーと幼い妹と、道連れになります。文章の切れと美しい風景の描写がうまく溶け合っています。決してヒーローではなく、本好きで人間的な弱さや甘さも持ちながら、死の一歩手前で修羅場を切り抜け、這い上がる強靭な姿はすごいです。ラストの一文がしぶとく皮肉です。

安藤さん。介護ヘルパーとして働きトラブルに遭遇し無一文になったサワは、老人の世話をしながら生活することにします。サワと老人たちは、無味乾燥で単調な人生から生きることを取り戻しはじめるのです。サワの、たくましさやしたたかさには驚かされます。老人介護というのは避けたい物語でしたが、書けるようで書けない独特の世界だと思います。

永嶋さん。心中事件の再捜査の過程で、新米刑事の三尋由香里とベテラン警部・藤之木は、車中で老夫婦と偶然接触します。地道な捜査で、派手な展開はないけれど心理をあぶり出していく描写が引きつけます。わずかな表情や仕草に、深い感情や犯罪心理を推理していくところは、さすがは永嶋さんらしい手腕が発揮されます。年老いてから終末をどのように迎えるのか、重い問題ですね。

ヒキタさん。薄っぺらな思想ととめどない衝動に駆られ渋谷の「掃除」を繰り返していた山口、市川、小菅の3人は、いつのまにか筋者の仕掛けた罠にはまっています。ヒキタさんのデビュー作です。金属製の戦闘服やプロの殺し屋の独特の美学など、ヒキタさんの他の作品の凝縮された原点が、確かにありました。

「Book」読書日記に、詳しい感想をアップしましたので、見てくださいね~♪

(写真:ニホンズイセン=日本水仙:お花が繋がって歩いているようです。今年は明るいニュースがほしいです:公園)
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