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(No.4058)  有川浩「空の中」/渡辺容子「魔性」/川瀬七緒「よろずのことに気をつけよ」

2012.01.15 (Sun)



大寒の厳しい冷え込みですね。
もうひと月くらい、湿度が20%台が続いています。南関東はまさに空っ風です。室内に濡れタオルをかけています。シンプルで一番効果的かも知れません。

先週の3作。
有川浩「空の中」
渡辺容子「魔性」
川瀬七緒「よろずのことに気をつけよ」


有川さん。謎の航空機事故が相次ぎ、国産機開発の担当者・高巳と生き残ったパイロット・光稀は調査のために2万mの高空へ飛びます。見つけたものは、想像を絶するもので、白いそれは「白鯨」と呼ばれ、人間たちは共存の路を探ることになります。事故で死んだ父を思う瞬は、海辺で言葉を覚える不思議な生物を拾います。キャラがなによりもしっかり立っていて、構成力もみごとです。巨大生物と、瞬の拾った生物との紆余曲折と結末も納得のいくものでした。夢の中、空の中、そして亡くなった肉親がいる空の向こう。見上げると、雲ひとつない冬晴れの空の青に、想像力をかき立てられました。

渡辺さん。失業中の珠世は、仲間と贔屓のサッカーチームを応援しています。試合当日、仲間の高校生・ありさが殺されます。死んだはずの彼女から送られてくるメールに、動揺する仲間たちの中に殺人者がいるのか。仕事の顔やプライベートな顔、自分の内面をいくつも抱えているところを描いています。珠世の成長が支えになった構成と、やや類型的な人物たちとは言えしっかりと読ませる筆力があります。なかなかのエンターテナーです。

川瀬さん。殺された被害者の孫・大学生の佐倉真由が、文化人類学者・仲澤に調査を依頼します。変死体のそばで見つかった「呪術符」を手がかりに、事件の真相に迫っていきます。怨念・呪詛という分野は苦手ですが、タイトルに引かれました。構成や展開はよくあるパターンを抜けきれません。強引なラストの幕引きも無理があります。デビュー作ですから、これからに期待です。

「Book」読書日記に、詳しい感想をアップしましたので、見てくださいね~♪

(写真:ドンベアワリッチー:冬空にうれしい淡いピンクのお花です:公園温室)
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