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(No.4267)  中山七里「ヒートアップ」/大島真寿美「ゼラニウムの庭」/越谷オサム「いとみち 二の糸」/小野上明夜「死神姫の再婚(16)」

2012.10.21 (Sun)

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小春日和です。日差しがあると暑いくらいです。
DVDもめぼしいものは見終わり、積み本もなくなり、休日のお散歩をかねて図書館に受け取りに行って来ます。あとはネット予約とネット通販で計画を立てる予定です。最近、日本の作家が続いたため読書量が増えて、「読みたい本リスト」に残っているのは海外作家だけになりました。海外の単刊本は物理的に重いので、少し遠退いています。リスト更新が必要です。

先週の4作。
中山七里「ヒートアップ」
大島真寿美「ゼラニウムの庭」
越谷オサム「いとみち 二の糸」
小野上明夜「死神姫の再婚 怪物王子の死神姫(16)」


中山さん。麻薬取締官・七尾は、特異体質が一役買っておとり捜査を許されています。人間の破壊と攻撃本能を強化し兵器に変えてしまう薬「ヒート」が、流通して起きたと思われる事件に着手します。暴力団の一人から「ヒート」売人の捜索に共闘の接触があります。裏の狙いに気を付けますが、売人が殺され凶器から七尾の指紋が検出され窮地に陥ってしまいます。
薬物取り締まりの現場の激闘シーンも、秘密裏の研究所のリアリティもうまいです。約束、信用、組織、さまざまな人間の思惑の絡みをうまくまとめています。七尾がスーパーヒーローになるのも、やむを得ないところでしょう。ラスト近くの研究所殲滅シーンは、アクション映画そのものです。賞狙いか、映画化狙いか、路線変更か、出版社の思惑もありそうです。様々なジャンルを書ける、注目の作家です。

大島さん。小説家の「るるちゃん」は70歳を超える祖母・豊世に家の秘密を書き残してほしいと言われます。若い親戚のおばさんと思っていたのは、豊世の双子の妹・嘉栄でした。豊世が高等女学校へ行くときにもまだ幼児でしかないほど成長が極端に遅い嘉栄は、別棟に隔離され専属の医師や家庭教師を配され、一時期はイギリスや満州に行き、対外的にはひた隠しにされたのでした。
生きる時間の流れが2倍も違うということは、不老長寿ですが周囲からは受け入れられない存在でしょう。不思議な生命体とも言える嘉栄に、一生を捧げようとする医師たちがいます。逆にその「磁場」から逃れられなかった家族たちの心情も実に複雑です。ある年齢時点で生死不明、戸籍記載もれとして死亡届を出すことになり、その書類を嘉栄とるるちゃんが見るシーンが印象的です。豊世が90歳で亡くなったあとも、戸籍なしに軽やかに生き続ける嘉栄もまた、その心情は屈折していたのです。今までの作品から大きく飛躍した、すごい作品です。

越谷さん。濃厚な津軽弁と三味線の使い手、相馬いとは高校二年生になりますが、アルバイト先のメイドカフェでは先輩たちから避けられて、三味線コンサートもマンネリ気味になります。写真同好会に入ったものの親友と大げんかし、学校も居心地が悪くどうにもため息ばかりが出る毎日です。
撮影でのハプニングや、大人の恋の目撃、親友の漫画の受賞と盛りだくさんの中で、ほっこり守られているいとが、少しづつ周囲の人の心を知っていく成長物語です。前作「いとみち」の続編で気楽に楽しめます。こんな時代もあったと、後々懐かしく思えるシーン満載です。

小野上さん。着実に終わりが近づく王城で、ゼオルディスは強引にアリシアとの結婚式を行おうとします。だが、西の大国クルセージュの兵力を借りたカシュヴァーンは、囚われのアリシアを救うため王城に乗り込んできます。
ゼオルディスとの結婚寸前に駆けつける夫・カシュヴァーンたちという、ラストにふさわしい乱闘と心憎いゼオルディスの退場シーンがいいですね。改めて開かれた結婚式で、登場人物総出演になり終わりました。シリーズ物を初めて読み、続刊を待っていらいらを抑えラストまでなんとか読み終わりました。やはり性格的には単刊で読もうと思います。

「Book」読書日記に、詳しい感想をアップしましたので、見てくださいね〜♪

(写真:ジュウガツザクラ=十月桜:まだ暑さの残る中、咲き出した、冬の桜。
    コブクザクラ=子福桜:八重咲きがかわいらしいです:公園)
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*Comment

yuiさんの読書は計画的なんですね。ますます驚きです!
外国の作家は過去の人たちなのでしょうか、現役作家なのでしょうか?
今の時代は海外といっても情報が多いので異国という感じはしないですね。

何事でも頑張って実行中の人には、「おきばりやす~!」と声をかけるのが
わたしのふるさとの礼儀です。

yuiさん、「おきばりやす~♪」


ブログに遊びに来ていただいてありがとうございます。
記録がわりの写真を載せて書いてきましたが
いろいろと事情もありまして、どこかで更新が止まることになりそうです。
でも、これまで通り訪問させていただきますのでよろしく~♪
えんてつ |  2012.10.21(Sun) 14:20 |  URL |  【コメント編集】

いえいえ、計画的というのは図書館の都合に合わせてという感じです。自分の興味を持っている本と、同じ読書サイトさんのお勧め本とをメモっておき順位付けしていくだけです(^^)
図書館を利用する前、全部購入していたときは海外物が多かったです。

「おきばりやす~♪」
なんともすてきな響きですね。ありがとうございます。

更新が止まるかも知れないのですか・・・。無理せず、気の向かれたときにちょっとでもできたらいいですが(甘い期待)。
これからもよろしくお願いいたします。
yui |  2012.10.21(Sun) 19:50 |  URL |  【コメント編集】

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