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(No.4483)  伊坂幸太郎「死神の浮力」/フェルディナント・フォン・シーラッハ「コリーニ事件」

2013.08.11 (Sun)



昨日の最高気温38度でした。
最低気温31度って、時間は何時のことでしょうか。朝は5時頃から気温が上がって目が覚めます。きょうも同じ気温の予報が出ています。
30度以上が真夏日、35度以上が猛暑日、40度以上はまだ名称がありません。酷暑日、炎暑日、火炎日、などを思い浮かべてしまいます。

先週の2作。
伊坂幸太郎「死神の浮力」
フェルディナント・フォン・シーラッハ「コリーニ事件」

伊坂さん。小説家・山野辺の娘・菜摘が殺されます。けれど逮捕された容疑者・本城には無罪判決が下ります。有益な証言や証拠は、裁判が始まった途端に次々と翻ったのでした。マスコミが大挙して山野辺家の前に押し寄せます。ちょうどその頃、死神・千葉は1週間の間に対象者を見極め「可否」を決めるために近づいてきます。山野辺夫妻は千葉の関わりに戸惑いながら、死について思索し、憤り、詠嘆、絶望はついに行動に移すことにします。
8年前の短編集「死神の精度」がとても印象的だったので、ひさしぶりに読みました。サイコパスの犯人の心理的な動きがさらりとし過ぎて、対する被害者の決断を弱いものにしてしまいます。雨と音楽を伴う死神・千葉の、人間とのずれた会話がユーモラスです。人間に頼られてしまう千葉の緩さが、少し期待を裏切られました。生と死を考えさせられながら、死もいいかと、つい感じてしまいます。生きることの希望や力が、何を足がかりにするかは一人一人違うのでしょう。自分に引き比べてしまいました。

シーラッハ。2001年5月、ベルリン。67歳のイタリア人、コリーニが殺人容疑で逮捕されます。被害者は大金持ちの実業家で、新米弁護士のライネンは仕事始めに国選弁護人を買って出ます。けれど、コリーニはどうしても殺害動機を話そうとしません。さらにライネンは被害者が少年時代の親友の祖父であることを知り、公職と私情の狭間でライネンは苦悩するのです。被害者遺族の依頼で辣腕弁護士マッティンガーが、法廷で繰り広げる緊迫の攻防戦。コリーニを凶行に駆りたてた秘めた想い。そして、ドイツで本当にあった驚くべき「法律の落とし穴」を見てしまいます。
これ以上削るところがない、シンプルな文体です。歴史的な法律の事実の論証を積み上げていく法廷劇は、この短い分量でよくひるがえしたものだと新鮮な驚きがあります。ライネンを始め裁判長やマッティンガーの性格も顔の表情までが、くっきりと浮かび上がります。熟練した筆が到達した印象的な作品です。短編だけでなく、長編もうまいです。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:センコウハナビ=線香花火:打ち上げ花火のような、赤い花がきれいです:公園温室)
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*Comment

炎暑日がいいかな~笑
ほんとに笑い事じゃないですよね。熱中症で毎日亡くなる人がでています。
いよいよ日本も熱帯らしき気候から、熱帯に・・・・wwwww。


線香花火って初めてみました。珊瑚みたいな感じですね。
子供たちが大きくなって線香花火が懐かしいです。
えんてつ |  2013.08.12(Mon) 11:55 |  URL |  【コメント編集】

炎暑日。体感的にはそんな感じですよね(苦笑)。
こちらは昨日もゲリラ豪雨、雷もかなり近く聞こえ、落雷が怖いです。
熱中症で亡くなる方も随分多いです。年々増えているような・・・。

見た目はほぼ丸いので、線香花火より打ち上げ花火のようです。おもしろいお花もあるものですね(^^)
こちらでは花火をする場所もなさそうです。どこからも音さえ聞こえません。もちろん、迎え火、送り火も見たことがありません。
yui |  2013.08.13(Tue) 09:33 |  URL |  【コメント編集】

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