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(No.4497)  朱野帰子「真実への盗聴」/池井戸潤「株価暴落」

2013.09.01 (Sun)



<バレーボール女子FIVBワールドクランプリ2013>決勝ラウンド。
中国戦は、ゲームをしっかりと組み立て、サーブ、ブロック、スパイクとも前日の崩れを修復しました。フルセットに持ち込み、2点差の悔しい敗戦です。立ち上がりの悪さと、数点のミス、残念な判定が惜しいです。セッター宮下選手が最後まで高いトスを上げ切り、サーブでも相手を崩しました。きょうが19歳の誕生日。おめでとう。キャプテンの木村沙織の意志の高さ、江畑選手の驚異的なスパイクの決定、リベロの佐藤あり紗選手が光りました。きょうのアメリカ戦が最終です。メダルは取れませんが、いい試合を見せてほしいです。

昨日のオペラ発表会練習の戻りは、最高気温の35度の最中でした。日傘から外れる足が、パンツを通した日差しが火傷しそうに熱かったです。顔はサウナから出た時のように、ゆであがったように赤くなりました。早く、涼しい秋が来てほしいです。
先週の2作。
朱野帰子「真実への盗聴」
池井戸潤「株価暴落」

朱野さん。結婚して間もない七川小春は、勤めていたブラック企業をようやく退職した。新たな就職先を探すが、数百件の応募も落ちてしまう。小春は寿命遺伝子治療薬「メトセラ」を開発しているアスガルズ社の採用試験にようやく仮採用される。面接官の黒崎は、19年前、小春の遺伝子治療を担当した男だった。小春の聴覚の発達を知る黒崎は、「メトセラ」の販売を阻もうとする子会社に、小春をスパイとして派遣するが、そこで孤高の天才の千紗と同僚として心を開ける関係になった。少子高齢化が進み年金負担が激増するなか、苦しい生活を共にする夫、過干渉の母、90歳を超えた祖母、家族とのしがらみもある。
いびつの極にあるワーキングプア、若年層の就職難と年金の徴収、受給年齢まで仕事を手放さない高齢者たちという、厚い壁に阻まれる背景があります。遺伝子治療、長寿薬の開発、秘密結社に体当たりで立ち向かう小春は、社会のちっぽけな存在に過ぎません。その中で、自分の信じるものを貫くことがいかに大変なことでしょう。就職や年金、寿命など多少デフォルメした背景や荒い文章ですが、ある意味では近未来の姿にも見えます。一気読みしてしまいました。

池井戸さん。巨大スーパー・一風堂を連続爆破事件が襲った。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、一風堂の巨額支援要請をめぐって、白水銀行審査部の板東は企画部の二戸と対立する。一方、警視庁の野猿刑事にかかったタレコミ電話で犯人と目された男・犬鳴黄の父は、一風堂の強引な出店で自殺に追いこまれていた。
この作品から、銀行内部を描くことの方が、殺人事件よりミステリアスだと作者が目覚めた気がします。融資金の裏を見つめる視点が、より深くなったと思います。警察の追う犯人と、銀行内の「悪人」とが浮かび上がります。企業と銀行が株価で同じく負債を抱え込み、少ないリスクを取る銀行の融資見送りと、企業の倒産が決定的になります。けれど銀行にも企業にも、裏金の暗躍があるのです。しっかり見据えた作品です。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:ベブンリーブルー:青空に美しいブルーが、はっとします:公園)
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