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(No.4514)  梓崎優「リバーサイド・チルドレン」/中山七里「七色の毒」

2013.09.23 (Mon)



朝夕の気温が20度まで下がりました。
日中の30度で暖められたマンションの室内は、朝でも28度は下がりませんが、空気の入れ替えだけはできるようになりました。ひと雨ごとに気温が下がる秋。台風も多くなります。どんなに暑い残暑でも、10月の半ばまででしょう。秋の花の移ろいを、感じたいですね。

先週の2作。
梓崎優「リバーサイド・チルドレン」
中山七里「七色の毒」

「リバーサイド・チルドレン」カンボジアの地を彷徨う日本人少年・ミサキは、現地のストリートチルドレン・ヴェニィに拾われた。「迷惑はな、かけるものなんだよ」過酷な環境下でも、そこには仲間がいて、笑いがあり、信頼があった。しかし、ゴミの山からペットボトルや空き缶を拾い集めた、ささやかなお金で得られる安息は、突然破られる。動機不明の連続殺人が彼らを襲う。日本のホームの職員や名前も知らない旅人からのヒントで、ミサキが苦難の果てに辿り着いた真相とは、決して夢ではなく現実だった。

デビュー作から3年待った甲斐がありました。大胆でいながら怯えて暮らす少年たちの一人一人が描き分けられ、ちょっとしたあだ名を付けて、ミサキは結束を固めます。実の父との離別の理由には少し無理があると思いますが、ミステリとして骨の太さを感じさせます。海外ものを思わせる、空気感と展開や文章は、次作でどんな変貌を遂げるか期待が持てます。また3年待ちはちょっと辛いですが、本人が納得できる作品を読みたいです。よく取材をしている中で、得たものは大きかったのではないでしょうか。

「七色の毒」「赤い水」「黒いハト」「白い原稿」「青い魚」「緑園の主」「黄色いリボン」「紫の献花」の七編の短編集です。
捻ってみせる。二転させる。三転させる。実在の事件をヒントにした話や、実在の人物をモデルにした話など、かなり練り込まれていると思います。ただそれが少し鼻に付くという気もします。短編よりはやはり長編で力を発揮する作家なのでしょう。多分次の作品が、年末の賞狙いのものになるような気がします。つまり、うまいけれどやっつけ仕事なのではないかと。好きな作家なので次作に期待したいです。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:コスモス=秋桜:やさしく秋風を感じさせます。反面、倒れても立ち上がるしぶとさも:公園)
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