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(No.4530)  タナダユキ「百万円と苦虫女」/松崎有理「代書屋ミクラ」

2013.10.14 (Mon)



台風次第で秋になるといいます。
昨日の夕方から朝にかけては、エアコンなしで過ごせました。日中の外はまだまだ暑いです。鴻巣(こうのす)花火大会が、12日すぐ近くの荒川河川敷で開かれたようです。季節外れの花火の音が続くと思い、ベランダから見ると花火の上が2/3ほど見えました。この時期の花火には、いままで気が付きませんでした。仕事で帰りが遅かったからでしょうか。いや土曜日は休みでした。1万5千発といいますからそれなりの打ち上げ数です。

先週の2作。
タナダユキ「百万円と苦虫女」
松崎有理「代書屋ミクラ」

「百万円と苦虫女」鈴子とルームシェアをするはずだった友人が、男も連れてくる。翌日には二人は別れ友人は去った。友人の元カレとシェアするなんて真っ平だ。鈴子は部屋を解約をし男の荷物を処分したせいで、男から警察に訴えられ、前科ものになってしまった。家にいても所在がない。ならば所在そのものをなくしてみようと「百万円貯めては住処を転々とする」ことを決め、鈴子は旅に出た。
海の家でアルバイトをしピークを過ぎて、次の場所は、福島の桃農家。小さな都市のホームセンター。どこに行っても、人との関わりができてしまいます。関わらずに暮らして行くというのは、日本ではなかなか難しいことが伝わってきます。ラストはシニカルです。そんなものかも知れないと、ふっと肩の力が抜ける作品です。

「代書屋ミクラ」北の街・蛸足大学を卒業したミクラは、先輩に拾われて大学教授の論文を代書する「代書屋」稼業を始めたばかりの見習いだ。新しい依頼が舞いこむたびに、なぜか素敵な女性と出会ってしまうミクラだが、依頼者は曲者揃いで内容も厄介なものばかりで見返りも少ない。女性とはデートの約束すら切り出せず、なぜか仲介役をする結果になる。弱気になったミクラは、実家に戻ってみるが。
論文の代書に取り組む姿勢はしっかりしているが、それ以外の立ち位置がなんともあわあわと消え入りそうに弱いミクラ像です。ファンタジィを意識した作品ではあるけれど、くらげになってぬるま湯に長く浸かっている居心地の悪さを覚えました。前作の短編は成立しますが、長編になるとあまりにもゆるいと思います。おもしろい作家だと注目していたのですが、次作は難しいかも知れません。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:アキノキリンソウ=秋の麒麟草:素直に伸びたものより、マイナスを跳ね返したような姿が秋らしい:公園)
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