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(No.4544)  曽根圭介「殺し屋.COM」/向井湘吾「お任せ!数学屋さん」

2013.11.04 (Mon)



雨の日は空気も穏やかです。
時間も思考もゆるゆるとほどけてしまいそうです。

先週の2作。
曽根圭介「殺し屋.COM」
向井湘吾「お任せ!数学屋さん」

「殺し屋.COM」刑事でありながら副業で悪党を狙った暗殺を請け負う「subway‐0910」こと佐分利吾郎。認知症の老人に成りすまして「殺し屋.com」のアカウントを乗っ取り、殺し屋となったホームヘルパーの「torazo‐i」。暗殺成功率100%で伝説と化した凄腕の殺し屋「jackal‐0420」ことジャッカル。そして、ある少女の依頼をきっかけに、暗殺を斡旋する「組織」へと肉迫する探偵・君島顕。暗殺者専用サイト「殺し屋.com」をめぐり窮地に追い込まれてゆく「殺し屋」たちの、前代未聞の暗殺劇。
ネットで落札してから人を殺すという、設定がうまく、関わる殺し屋たちのキャラがおもしろいです。自分は殺しのプロだというプライドや、アルバイト感覚で入ってくる新人たちへの皮肉が、すべて翻って自分に返ってくる終わり方も納得がいきます。サイコでもなく、どこかゆるい苦笑を浮かべたくなるストーリーですが、おもしろい世界でした。

「お任せ!数学屋さん」数学が苦手な中学二年生の遥の前に、不思議な転校生・宙(そら)がやってきた。「数学で世界を救うこと」が将来の夢だと語る彼は、突然どんな悩みでも、数学の力で必ず解決してくれるという、「数学屋」という謎の店を教室内で開店する。はじめは遠巻きに見ていた遥も、店を手伝いはじめることになる。どんな相談事も華麗に解決していく二人だが、投書箱に届けられたある一通の悩み相談の手紙から、数学では解けそうにない「人の感情」という、超難問にぶつかることになった。
ソフトボール部の遥たち女子が、野球部の男子たちと毎日取り合う台形の校庭の半分を、宙はきれいな数式で正確に二等分したのです。けれどどうにも使いにくい形に、いつのまにか男女一緒に遊ぶようになります。メガネを押し上げる仕草の宙のキャラが楽しいです。なんとか理解しようと説明を聞く遥たちは、相談にも一緒に回答していくようになります。けれど数式の書いた紙を残して、宙は消えようとします。青春の一頁にこんな時間があったら、すてきですね。数学と暮らしとの関係、何かを変えようとする意志、まっすぐな気持ちがさわやかです。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:サザンカ=山茶花:大好きなピンクの花が開き始めました。退院祝いかも:ベランダ)
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