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(No.4594)  伊坂幸太郎「おー!ファーザー」/アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム「死刑囚」

2014.01.19 (Sun)



きょうは冬晴れで風が強いです。
ベランダの軽い鉢植えの移動をしました。今咲いているのはピンクの山茶花、ナデシコ、ウインターコスモス、紅色のオキザリス、ねじれのオキザリス・パーシーカラーです。春の花芽も出始めました。スノー・ドロップが出てきています。ミセバヤは葉も茎も落ち、新芽が出揃いました。気温は低いけれど、花の世界は春に向かっています。

先週の2作。というより、先月末からレビューをさぼっていたものです。読み終わっても書いていないのが4作あります。今年は頭をすっきりさせ、書くことを目標にしたいです。
伊坂幸太郎「おー!ファーザー」
アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム「死刑囚」

「おー!ファーザー」奔放な母のせいで、高校生の由紀夫は、ギャンブル好き、女好き、博学卓識、スポーツ万能、個性溢れる4人の父に囲まれ暮らしている。息子が思いもよらない事件に遭遇する。知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。由紀夫と4人の父の会話、思想、行動が一つになって、事態は急展開する。
久々の伊坂さんです。「陽気なギャングが地球を回す」に通じるおもしろさがあります。現実にはないだろうと思う、家族の新しい形での暮らし方が不思議な味がします。思わぬ事件の人物が別なところでつながり、最後にまとめてしまう手腕はあいかわらず持っています。楽しめます。

「死刑囚」ジョンは、恋人を殺し死刑囚となったが無実を訴えていた。10年あまり服役したものの、刑の執行を待たずに独房で死んだ。死刑を見届けることだけを支えにしていた被害者の遺族は、呆然とした。時は流れ、ストックホルムで起きた傷害事件で、逮捕されたシュワルツは妻子もいる男だった。名前を変えていたが、警察が調べるうちに6年前に独房で死んだジョンだとわかる。当時ジョンの無実を確信していた刑務所の看守長が、医師たちと共謀してジョンを仮死状態にし、死刑がないスウェーデンへ逃がしたのだった。

無実を叫び続けたが死刑囚となったジョンの、恐怖と死刑への絶望が胸に迫ってきます。遺族のやり場のない怒りや、何も知らず結婚した妻に、夫の過去を告げられた心情。ジョンに関わった全ての人の人生にもたらした影響は、計り知れないものがあります。ミステリの謎解きというより、壮大な人間社会の裏や表の心を描き出しています。結末はさらに引き起こすだろう冤罪を予感させます。なんともやりきれない暗澹たる気持ちになりました。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:蘭="ショエノルキス・ジュンシフォリア":小さな花が藤の花を思わせます。花形が不思議:公園温室)
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