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(No.4613)  野崎まど「Know」/浦賀和宏「彼女の血が溶けてゆく」

2014.02.23 (Sun)

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曇り空ですが、穏やかです。
ぴりぴりとした冷たい風がないだけで、ほっとします。日差しが出ると暖かくなるでしょう。
早朝3時頃に目が覚め、フィギュアスケートのエキシビションを見てしまいました。途中からでしたが、羽生選手の2010年の「白鳥の湖」をアレンジした「ホワイト・レジェンド」でした。東日本大震災を挟んだ、15歳から4年間の彼の心の成長が、大きく羽ばたいた演技でした。おでこのニキビは疲れからでしょうか。インタビューへのしっかりした言葉も、世界中に届いたと思います。浅田、高橋選手の演技がこれで終わりでないことを願っています。

先週の2作。
野崎まど「Know」
浦賀和宏「彼女の血が溶けてゆく」

「Know」超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。情報庁で働く官僚の御野連レルは、情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者・道終常イチが残した暗号を発見する。その「啓示」に誘われた先で待っていたのは、少女・知ルだった。道終の真意もわからぬまま、御野は「すべてを知る」ため彼女と行動をともにする。それは、世界が変わる4日間の始まりだった

修学旅行生があふれる小さな街・京都で起きる、壮大な世界観を持った作品でした。社会情報・通信インフラを用いて、ヴァーチャルがリアルを加速する高度情報化世界で、人間はランク0から6まで見られる情報を制限されています。ランク5を持つ御野が、恩師の研究者が残したランク9の知ルと寺の大僧正や皇居の中にある書物などを「知る」のです。ラストまでしっかりした構成で、引き込まれました。しばらく追いかけてみたい作家です。

「彼女の血が溶けてゆく」フリーライター・、元妻・聡美が引き起こした医療ミス事件の真相を探ることになる。女性患者は不自然に血が溶ける症状が出て、原因不明のまま死亡した。その夫から医療ミスだと訴えられることになった聡美を取材し、独自に調べていくうちに次々と明かされる、驚きの真実と張り巡らされた罠に陥る。人々の深層心理に隠された真相に、銀次郎はたどり着けるのか。

聡美がまもなく再婚予定と知りながらも、医療ミスの疑惑を晴らすために銀次郎は調査を開始します。溶血、脾臓摘出手術と医療ミステリかと思わせて、実は複雑な人間関係と心理が描かれます。患者の不可解な外出は浮気なのか、夫との不仲も垣間見えます。夫婦の義父と、ゲーセンで出会った記憶を留めておけない少女とに、銀次郎は不思議な安らぎを覚えます。迷路のような調査を進めた銀次郎は、振り出しに戻ったかのような結末にたどり着きます。いくつものどんでん返しは、今回もおもしろいです。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:①ヤエシラウメ=八重白梅:青空に映えて輝いています
    ②)コウバイ=紅梅:雪が溶けたしずくが、いまにも落ちそうな:公園)
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