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(No.4617)  野崎まど「[映]アムリタ」/福井 晴敏「人類資金1~5」

2014.03.02 (Sun)



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どんよりとした暗い空から、小雨が降っています。
ひと雨ごとに春が近づいていると考えると、花にとっては嬉しい潤いでしょう。きょうは読書日和にしようと思っています。

先週の2作。
野崎まど「[映]アムリタ」
福井 晴敏「人類資金1~5」

「[映]アムリタ」芸大生の二見遭一は、自主制作映画に参加することになった。その映画は天才と噂される最原最早の監督作品だった。監督担当の「天才」最原のコンテは二見を魅了し、恐るべきことに二日以上もの時間、読み続けさせてしまうほどだった。二見はその後、自分が死んだ最原の恋人の代役であることを知るものの、彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が先立ち、次第に撮影へとのめりこんでいく。しかし、映画が完成したとき、最原は謎の失踪を遂げる。ある医大生から最原の作る映像の秘密を知らされた二見は、彼女の本当の目的を推理し、それに挑もうとする。

しっかりとした世界観を持った作家の作品は、分野の好みを越えて受け止められるものでした。リアリティのある大学生活と、虚構である映画の中にあるものとの境界が入り組んでいきます。ホラーめいた設定と、さりげない仕掛けがとんでもない結末を呼び寄せます。それが作家の思惑だったと、読み終わってから気付くのです。心地よいSFでした。

「人類資金1~5」詐欺師・真舟雄一に仕事の依頼が入る。「報酬は50億。仕事の内容は、M資金10兆円を盗み出すこと」。リーマン・ショック。EU危機。大震災。福島原発事故。それでも、自分の尻尾を食ってでも成長し続けろと仕向けられている「俺」たち。誰も幸せになれない「ルール」を適用した何者かに戦いを挑み、暴走する「資本」という魔物に手綱を付けるチャンスは、いましかない。大貧民ゲームのようなこの世界を、変えることはできるのか。「お金のルール」とはいったい何か。日本、ロシア、アジア某国、そしてアメリカへ。この世界を陰で牛耳る何者かと繰り広げられる頭脳戦と肉弾戦。危険な旅の果てに、遭遇するものとは。

いかにもリアリティのありそうな「人類資金」の存在を追いかけていく真舟が、見ることになる国を動かす者の正体の一端を知ります。壮大な設定がおもしろく読み始めましたが、登場人物がキャラ立ちしていません、キャラに追いついたかと思うとまた手をするりと抜けていきます。一向につかめない仕掛けの正体が次第にいら立ちに変わってきました。しかも「6・7」はまだ先の出版だと言います。あとは結末だけ立ち読みして終わろうと思います。出版を待つというのは性格的にどうしても合いません。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:①キルタンサス=球根で届く予定が花が残っていて、ラッキーでした 
    ②オーブリエチア=①の根元が寂しいので、かわいい花をちょい足しです:ベランダ)
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