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(No.4636)  川瀬七緒「桃の木坂互助会」/前川裕「酷 ハーシュ」

2014.03.31 (Mon)



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最寄り駅からスケート会場までが、突風と豪雨でした。フード付きポンチョが役立ちました。
エキシビションの楽しさ、選手の仲のよさ、TVではカットされたシーンもたくさんあります。ハビエル選手が4回転を成功させ、羽生選手と町田選手にもやらせて、すっ転んだのをお互いに笑っていました。いたずらが好きですね。フラワーガールたちを、男子選手がだっこしたりおんぶしたりスピンして労をねぎらいました。羽生・浅田選手にあこがれるリプニツカヤ選手のかわいらしさ、選手も観客も笑顔になり幸せ感にいつまでも浸っていたかったです。生観戦の魅力にすっかり取り付かれてしまいました。

先週の2作。
川瀬七緒「桃の木坂互助会」
前川裕「酷 ハーシュ」

「桃の木坂互助会」のどかだった町は、移り住んできたよそ者たちの度重なるトラブルに頭を抱えていた。桃ノ木坂互助会会長の元海自曹長・光太郎は、町に害を及ぼす人物を仲間たちとともに次々と町から追放する。次のターゲットは、大家とトラブルを起こしていた武藤だった。だが男を狙っていたのは光太郎たちだけではなかった。「幽霊代行コンサルタント」の沙月は、DV元夫のストーカー行為に悩む女性から、代行依頼を受けていた。対象者の隣に部屋を借り、動きを監視していたのが武藤だ。

悪を「排除」することが「正義」なのかという深い認識のないシニアの作戦が、一線を越えようとする危うさにはらはらします。タッチが重く、ストーリー展開と微妙に合わないのは、新しい分野への気負いか、元から身に付いている真実を見極めようとする資質でしょうか。もう少し軽めのエンタメにした方がよかったかも知れません。

「酷 ハーシュ」東京吉祥寺に住む若夫婦が営みの最中に手斧で惨殺された。犯人は逮捕され服役したが、18年後、今度は荻窪で新婚夫婦手斧殺人が発生した。血まみれの若妻は、高級ブライダルサロンのパンフレットを犬のように咥えていた。ストーカーの影、二転三転する犯人像、秘密裏にもたらされる捜査幹部と被害者の隠れたつながり。エリート管理官と現場刑事の軋轢が高まる中、またしても新婚夫婦が手斧で殺される。疑心暗鬼の迷宮の果て、ついに真犯人が姿を現した。

刑事の手塚がキャラ立ちしないため、ほかの登場人物も印象が散逸になります。警察の組織内の人間としての範疇も把握していず、個人対個人のやり取りの心理の説明が長いです。人物を言葉で説明してしまうので、深みがありません。血生臭い現場の描写が印象に残りますが、犯人の心理や、セクシュアルマイノリティーへの態度も、作者は理解があり懐が深いのだという自意識過剰が見え過ぎです。警察小説としては失敗だと思います。前作までのおもしろさが感じられません。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:ハナモモ=花桃"源平":ピンクと白が初めて:市内 赤白は以前のものです:公園)
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*Comment

わたしも川瀬七緒『桃ノ木坂互助会』を読みました!
こんな企みや作戦が実際あったらと思うとぞっとしますね…。
川瀬さんのひととは違う考え方や歪んだ?部分が、
今後どう活かされるか楽しみな記事がありましたよ。
http://birthday-energy.co.jp/
まいまい |  2014.04.17(Thu) 13:08 |  URL |  【コメント編集】

読まれましたか!
軽いちらりと笑いのタッチにしたかったのか、ダークにしたかったのか、作者自身に迷いがあったのかも知れませんね。
次作に期待したいです〜(^^)
yui |  2014.04.17(Thu) 18:16 |  URL |  【コメント編集】

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