2017年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

(No.4647)  河合莞爾「デビル・イン・ヘブン」/三崎亜記「ターミナルタウン」

2014.04.20 (Sun)



dodan_honkon14_1_20140420110620d3a.jpg

花冷え。そんな言葉が当てはまる寒さです。
染井吉野も散り、八重桜も散り始め、いよいよ初夏の花の到来です。上着の要らない日もあるし、パーカーだけでは寒い日もあります。長期予報は今年も猛暑の夏になっていますね。今少し穏やかな気候を楽しみたいです。

先週の2作。
河合莞爾「デビル・イン・ヘブン」
三崎亜記「ターミナルタウン」

「デビル・イン・ヘブン」2020年、世界的なスポーツの祭典と同時に創設された「カジノ特区」で、雑居ビルから老人が転落死する。現場には「黒い天使」のトランプが落ちていた。刑事・諏訪は犯罪と見て謎を追うが、直後、カジノ特区「聖洲署」への異動命令が出て捜査できなくなる。聳えるタワー、巨大歓楽街、謎の自衛集団、死神と呼ばれる男、そして青眼の天才ギャンブラーの伝説などの暗部には、巨大な悪意がうごめいていた。君臨する「天使」に審判の刃を向けるべく、凶弾迫る中、刑事・諏訪は汚濁の檻に挑む。

まるで8年後の東京オリンピックを、想定して書かれた作品のようです。高齢化した老人たちからお金を吸い上げ、底なしに貸し付ける金融機関、闇金融への資金提供する仕組みなど、じつにうまくできています。現にカジノまでは行かないけれどゲームセンターやパチンコなどに、ハマっている高齢者たちがいるの聞きます。高支持率の政府と新都知事がどういう政策を持っていくのか、現実になっていきそうで薄ら寒くりました。おもしろい作家ですね。

「ターミナルタウン」静原町は駅を挟んで東西に分かれて、交流を断っていた。寂れていく一方のアーケード商店街は、取り壊しの危機にあった。「影」と共に感情や記憶も失った響一は、タワーの管理公社に勤務していた。闇を浴びて育つ「隧道」の後継者たちは仕事がない。見えないけれど「ある」ことにされているタワーからの保証金で暮らしている。かつて五百人以上を乗せて姿を消した「下り451列車」は、定時に光だけが駅を通り過ぎていき、駅長は通過を確認する。首都から戻った理沙は母と「鉄道もなか」を売る店を細々と続けている。町興しの一環で、新規の店舗入居者・牧人が店を開業し、様々な問題を抱え込んだまま、静原町に大きなうねりがやってくる。

久しぶりの三崎さんの作品です。変わらない筆運びは特有の喪失感で、全体を包み込んでいます。変わりようのない寂れた町は、アーケードを隧道の力で成功させると、外部からの力で窮地に追い込まれます。それを再起を賭けた方法で、人々の心もひとつになっていきます。ファンタジィとして良質なままですが、特有の空気感に入っていけるかどうかは好みによるかも知れません。中盤までの配分をタイトにして、ラストに持っていけたらと思います。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:ドウダンツツジ=灯台躑躅:清楚な白い花は毎年楽しみです:市内
   :タイワンドウダンツツジ=台湾灯台躑躅"ピンクシャンデリア":個性的で印象的:花屋さん)
関連記事
11:16  |   |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

yuiちゃん、こんちは~♪
暦通りの穀雨で夜半から午前中は雨でした
ここ最近の雨でも結構暖かかったけど昨日今日とメチャ寒かったですよ!
一通りの急ぐ仕事がやっと一段落(^^ゞ
植木屋 園主 |  2014.04.20(Sun) 22:48 |  URL |  【コメント編集】

王子さま。こんにちは♪
最近、寒いですよね〜!暖房を入れたり(笑)してました。きょうも、雨で寒そうです。15度。
お仕事相変わらず、お忙しそうですね。無理をせず、がんばってください(^^)
yui |  2014.04.21(Mon) 09:22 |  URL |  【コメント編集】

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 
 | BLOGTOP |