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(No.4651)  道尾秀介「貘の檻」

2014.04.27 (Sun)



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ゆづくんのパレードの余韻の朝、穏やかな休日です。
ベランダの新顔の花が次々に咲き出し、にぎやかです。日差しはかなり強くなってきました。紫外線アレルギーのわたしは、本格的な対策グッズに切り替えました。長袖、手袋、顔をおおうサンバイザー、日傘、マフラーが必需品です。でも、暑いのです。戻ると全身から汗が噴き出します。

先週の1作。
道尾秀介「貘の檻」電車の向かいのホームで、顔に傷を持つあの美禰子が、辰男の目の前で死んだ。32年前、父親が犯した殺人に関わり行方不明だった美禰子が、今になってなぜ姿を現したのか。心臓病の薬が見せるのか、悪夢にうなされた。離婚した元妻の仕事の都合で、しばらく預かることになった息子・旬也と一緒に、真相を求めて信州の寒村を訪ねた。同郷の三ツ森の屋敷に滞在した。カメラマンの彩根と出会い、村の風習の新しい発見をする。かつて村に水を引く穴堰を掘る大規模な工事が、三ツ森六郎実允の指揮で行われ、村は水田で潤った。だが辰男を次々に異様な出来事が襲い、ついには旬也が誘拐されてしまう。

死ぬつもりだった辰男を引きずり込むように、事件が起きていきます。殺されたと思われていた美禰子が生きていたこと。当時もう一軒の名家・檜場と美禰子を殺したとされ、堰の放水で父の死体が発見されたこと。本当に父親は犯罪を犯したのか。一人一人が思い悩み恨んだ相手が、少しづつずれていきます。ボタンを掛け違えた服を無理矢理合わせようとする善意や悪意が、更に事態を複雑にしていきます。入り組んだ人物や時代を超えた村の空気、悪夢を押しのけ現実の足場に立とうと苦戦する辰男の描き方がうまいです。久しぶりに作者の本気の作品を読めてうれしいです。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真①:シラン白花:透き通る花びらと雫が美しい
   ②:シラン:パープルのフリルが魅力的です:公園)
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