2017年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

(No.4682)  西条奈加「無花果の実のなるころに」/両角長彦「ブラッグ 無差別殺人株式会社」

2014.08.25 (Mon)



あまりの暑さで、暑さ感覚を失ったかも知れません。
きょうは気温が下がっても、蒸し暑さは改善されません。

今回は2作。
西条奈加「無花果の実のなるころに」/両角長彦「ブラッグ 無差別殺人株式会社」
「無花果の実のなるころに」中学2年の望は、料理がうまいので両親が転勤していってから、祖母の面倒を見ている。祖母・お蔦さんは元芸者でいまでも粋で何かと人に頼られる人気者だ。神楽坂での日々は、幼なじみが「蹴とばし魔」として捕まったり、ご近所衆が振り込め詐欺に遭ったり、いつも騒がしい。僕の力と、人脈の広いお蔦さんの知恵を駆使して、問題を解決していく。

6編の短編集です。気っぷのいい祖母や優しい望、近所の人々のキャラがいい味を出しています。料理の描写もうまく香りが伝わってきそうで、こういう家族がほしいと思いました。祖母の真剣で、人情味のある暖かい思考と、望の大人になる前の中学生らしい思考が、清々しいです。読後感もよく、他の作品も読んでみたいと思います。

「ブラッグ 無差別殺人株式会社」ワンマン社長の命令に従って、社員が殺人を遂行する。それが株式会社ブラッグ社の業務内容だ。当初は無差別殺人が理想だったが「請負制」への移行を主張する反社長派の台頭で、社内抗争が激化。やがて明らかになる、ブラッグ社と国家権力との意外な関係・・。

掌編、ショートと、切れ味のいいメリハリのあるブラックな作品になっています。ジョークっぽさが、実際の黒さを軽くしています。仕事として請け負う殺人と、勝手に殺し合う場合の、定義がないので怖さを感じさせます。こういう作風も書くのかと、両角氏を見直しました。いまさらで、すみません。おもしろかったです。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真:ブルビネ・フルテッセンス;よく見るときれいな花です。道端の打ち捨てられたような鉢物:市内)
関連記事
14:25  |   |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 
 | BLOGTOP |