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(No.4686)  宇月原晴明「かがやく月の宮」/両角長彦「ハンザキ」

2014.09.02 (Tue)



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2作の紹介です。
宇月原晴明「かがやく月の宮」
両角長彦「ハンザキ」


「かがやく月の宮」「竹取物語」が秘匿されていた真の姿を見せる。竹から産まれたという逸話も、五人の公達の尋常ならざる貢物も、すべて竹取翁の仕掛けた罠だった。翁の術中にはまった帝は禁裏を抜け出し、竹取館へ向かう。愛しのかぐや姫と邂逅を果たした帝は、しかし、病に伏してしまった。天照大御神の末裔は一体、何を見たのか。姫が昇天する夜、月が真実を照らし出す。

噂だけのかぐや姫を取り巻く、人物像が実在感を持って登場します。そして翁の張り巡らせた計画にまんまと乗せられ身を滅ぼす男たちが、強烈な印象を残します。帝でさえ病弱をかこつ身でありながら、逢いたい思いに走らされる、ある種の狂気の世界です。微かにつかんだと思った姫の香りから、頭の切れる帝が出したかぐや姫の正体が、とても興味深いです。映画でも描かれていたなかった、月の裏側のような描き方が新鮮でした。ブラックなジブリ映画にしてみたい誘惑に駆られます。

「ハンザキ」競馬解説者の娘の誘拐事件、弟分がヤクザに持ち掛けられた高額のポーカーゲーム、ルーレットに耽溺する政治家に仕掛けられた罠。破天荒な凄腕ギャンブラーの半崎が、地下格闘技で「命」を賭けたゲームに挑む。

短編とショートの組み合わせが、前作に続きうまいです。長編より向いているかも知れません。1時間のドラマにしてもおもしろそうです。余計な描写は削除されていながら、スリリングな心理が伝わってきます。

「Book」読書日記に、作家ごとの感想があるので、見てくださいね〜♪

(写真①オミナエシ=女郎花:秋の花の代表ですね。
   ②オトコエシ=男郎花:対して雰囲気の違うお花です:公園)
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