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(No.4850)神林長平「ライトジーンの遺産」/中山七里「ハーメルンの誘拐魔」/長谷敏司「楽園」

2016.02.28 (Sun)

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(梅"思いのまま":雪解けの雫がきれい。お庭なので自由な角度で撮れないのが残念:市内)

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感想を書くことに以前より精神的な努力が必要になってきました。
たぶん、仕事からは慣れて4年経ち思考能力が落ちてきているのでしょう。ソロの歌を始めたのも影響しているかも知れません。月3回の個人レッスンで、復習練習をしているのが楽しいです。いまはたくさんのことを広げ過ぎているのかも知れないとも。花の写真もある意味では撮り尽くしている感じがあります。もちろん出会うたびに違う表情を見せてくれ、新しい発見があって喜びますが。
次回からは読書感想は短いものになるかも知れません。

神林長平「ライトジーンの遺産」
中山七里「ハーメルンの誘拐魔」
長谷敏司「楽園」


「ライトジーンの遺産」なぜか臓器が崩壊して死んでいく未来社会で、人類が頼れるのは人工臓器しかない。人工臓器の総合メーカー・ライトジーン社が臓器市場を独占し、ほぼすべてを支配することに危惧があったため、解体された。残されたのは乱立するメーカーと臓器を巡る犯罪や怪現象だった。ライトジーン社の遺した人造人間コウは、サイファの能力も持つため、市警の新米刑事タイスから捜査の手伝いを依頼された。だが同時期に造られた兄の存在に阻まれる。

硬筆な文章で綴られる未来社会の姿が、想像力を刺激されぐいぐい読んでしまいます。人間も人造人間、一人では満たされないのかも知れません。心というか、つながりの中にだけ自分の存在価値があるという読後感がいいです。

「ハーメルンの誘拐魔」子宮頚がんワクチン接種の副作用による記憶障害で通院中の15歳の香苗が、帰路で母が目を離した隙に消えた。現場には「ハーメルンの笛吹き男」の絵葉書が残されていた。警視庁捜査一課の犬養が非公開捜査に乗り出す。数日後、父親がワクチン勧奨団体会長の娘・亜美が下校途中に行方不明になり、携帯電話と共に「笛吹き男」の絵葉書が発見された。さらにワクチン被害を国に訴えるために集まった少女5人が、マイクロバスごと消えてしまった。犯人像とその狙いが掴めないなか、捜査本部に届いた「笛吹き男」からの声明は、70億円の身代金の要求だった。声明はマスメディアにも届けられ、公開捜査に切り替えられた。

緻密に計算した作品でストーリーを楽しめます。文章もうまくなりましたし、いい作家だと応援しているのです。けれど最初のシーンのあちこちで伏線が見えてしまいます。香苗の誘拐、苦しい家計の香苗の母が、携帯で闘病のブログを開き情報を収集している辺りも違和感が拭えません。それをスルーして読んでも、身代金の受け渡しで翻弄される警察の設定も既視感があるし、犯人設定にも目新しさはありません。やはりミステリの読み過ぎかも知れませんね。と言ってしまうと身も蓋もありませんが。

「楽園」青く深く広がる空に、輝く白い雲。波打つ緑の草原。大地に突き立つ幾多の廃宇宙戦艦。千年におよぶ星間戦争のさなか、敵が必死になって守る謎の惑星に、ひとり降下したヴァロアは、そこで敵のロボット兵ガダルバと少女マリアに出会った。いつしか調査に倦み、二人と暮らす牧歌的な生活に慣れた頃、彼はその星と少女に秘められた恐ろしい真実に気づいた

宇宙戦艦の墓場化している星から見える流星は、星間戦争で破壊された戦艦と戦士たちの最後のきらめきです。敵のロボット兵と元の戦隊に戻るために、機体の修復作業に夢中になる二人はもはや戦友でしょう。失敗が続き、諦めた時に見た少女の役割がせつないです。

「Book」読書日記は作家ごとの感想です。よかったらどうぞ〜♪
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