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(No.5955)ロジャー ホッブズ「ゴーストマン 時限紙幣」/ジョン・グリーン「さよならを待つふたりのために」

2017.04.11 (Tue)


(桜_散り花:天候に恵まれず、曇り空と雨でした。でも桜は美しい。散ってなお美しい:市内)

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羽生結弦選手があこがれていたエフゲニー・プルシェンコ選手と、浅田真央選手の現役引退が報道されました。
プルシェンコ氏は自前のスケート育成施設の運営、真央さんはこれからゆっくり決めて下さい。リスタートは人それぞれ違っていいと思います。自由に羽ばたいてください。

今回は2作です。
ロジャー ホッブズ「ゴーストマン 時限紙幣」
ジョン・グリーン「さよならを待つふたりのために」

「ゴーストマン 時限紙幣」カジノの街で現金輸送車が襲われた。強盗のうち一人は現場で死亡。残る一人がカネとともに姿を消した。犯罪の始末屋である私は、カネの奪回と事態の収拾を命じられた。紙幣に仕込まれた爆薬が炸裂するまで48時間。面倒な仕事だが「私」には断れない。依頼主に借りを返さねばならないのだ。5年前、クアラルンプールで企てられた高層ビル内の銀行襲撃計画。それを無残な失敗に導いたのが「私」だったからだ。5年前のマレーシアでの大強盗作戦と、現在、カジノの街での時限紙幣追跡。2つの物語の結末は。

クライムストーリーなのに、いささかの感情の揺れを挟まず語られます。クールでスピーディーな展開が、読み応えありました。観察力、聴覚、すべてを磨いて手にした「勘」で、「ゴーストマン」消し役をこなします。金儲けより自分の矜持と、刺激、達成感で動いていきます。闇の、裏の存在さえ引きずり出してしまう力がすごいです。次作も読んでみたいです。

「さよならを待つふたりのために」ヘイゼルは16歳。甲状腺がんが肺に転移して以来、もう3年も酸素ボンベが手放せない生活。骨肉腫で片脚を失った少年オーガスタスと出会い、互いに惹かれあう。死をみつめながら日々を生きる2人は、周囲の人間にも鋭い目を向ける。「至高の痛み」を愛読するヘイゼルは、軽妙な会話や自虐ネタのやりとりでオーガスタスと親密になっていく。作者とメールできるオーガスタスを通して作者へ質問を試みるが、直接会ってなら答えると言われる。8時間のフライトでオランダに来て。

自分の体調管理と、家族との関係、医療者たちとの関係、友人たちとの関係がしっかりと浮き上がります。決して手軽な涙にせず、生きることの意味を突きつけられます。真剣に一日、いえ一秒ごとに死と対峙する気持ちに、読みながら読者も向き合うことになります。重くなり過ぎず、立派な人間だけではなく、人のすばらしさとどうしようもなさが胸に迫ります。いい作品と出会えてよかったです。

「Book」読書日記は作家ごとの感想です。よかったらどうぞ〜♪
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