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(No.5978)ジム・ケリー「逆さの骨」/本城雅人「紙の城」「ジーノ」

2017.07.25 (Tue)


(ヒマワリ:連日の暑さにうつむく君が好き:公園)

ジム・ケリー「逆さの骨」
本城雅人「紙の城」「ジーノ」

「逆さの骨」かつて捕虜収容所だった発掘現場で奇妙な骸骨が発見された。その男は脱出用と思われるトンネルを収容所に向かって這い進んでいたうえ、額を拳銃で打ち抜かれていたのだ。脱走兵にしては謎めいた殺害状況に、新聞記者ドライデンは調査を開始する。だが数日後、同じ現場で新たな死体を発見する。過去と現在を繋ぐ謎の連鎖が絡み合う。

伏線をしっかり張っていて、時間の描き方も、個性的なキャラもうまいと思います。ただ、ひと粒の真実をつかむために、これほど積み上げた荷物を掻き分けるのはしんどかったです。後出し的な人物が、事件の鍵になるのも納得がいきません。まどろっこしいさに苛ついてしまいました。

「紙の城」200万部の全国紙を発行する東洋新聞が、新興のIT企業に買収されようとしている。社会部デスクの安芸稔彦は、同僚たちと買収阻止に向けて動く。タイムリミットは2週間。はたして買収を止められるのか。

紙メディアとネット情報の対立に見えますが、足で記事を書く新聞へのエールになっています。ネットにあまり深い掘り下げがなく、新聞社のコストに力が置かれ過ぎ、違和感を感じます。問題の本質に迫っていないのです。若い層の活字離れ、ニュースがどこも同じ政府御用達記事に、もっと切り込んでほしかったです。筆致も饒舌でさっくりと削り取りたくなりました。

「ジーノ」篠塚隆哉は、祖父が衆議院議員で元国家公安委員長、父も参議院議員の名家に生まれたが、不正献金の疑いをかけられた父が謎の死を遂げた。篠塚は渋谷の不良グループを率いるが、ベテラン刑事の影響で改心し警察官になった。渋谷署組織犯罪対策課刑事として配属された直後、ドラッグ「グレイゴースト」を吸引した者たちが死亡し、正体不明の売人を追うことになる。

キャラ立ちがいまひとつなのは、作者が人物に入れ込んでしまうからでしょう。TVドラマの元本としては使えますが、新鮮さが感じられません。些末なことが饒舌で整理してポイントを絞る必要があるのではないでしょうか。

「Book」読書日記は作家ごとの感想です。よかったらどうぞ〜♪
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